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天空の城ラピュタの呪文について徹底解説!紹介されていない呪文や滅びの呪文に隠された2つの説とは?

ジブリ作品の中でも根強い人気がある「天空の城ラピュタ」。臨場感あふれる映像や美しい音楽、個性豊かなキャラクター設定など、一言では魅力を語れない作品です。

ラピュタというとネット上で話題になるのが「呪文」です。聞き慣れない言葉に「どんな意味があるの?」と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

一例をあげると、もっとも有名な「バルス」には「閉じよ」という意味があり、ラピュタの世界を終わらせる破壊の呪文となっています。

そこで、今回はラピュタの呪文一覧と意味についてまとめてみました。

この記事を読めばラピュタについて理解が深まり、より作品を楽しめるようになります。ラピュタにまつわる小ネタや秘話も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!

※映画作品や小説のネタバレを含みます。

目次

天空の城ラピュタに登場する呪文とは??

引用:スタジオジブリ

ラピュタの呪文とは、ラピュタの王族が飛行石の力を発揮させるために使う、おまじないのことです。ラピュタの呪文にまつわるストーリーを解説します。

天空の城を築き空中都市を作り上げたラピュタ帝国は、疫病のまん延によって滅び、王族だけが二手に分かれて地上に逃げ延びました。

別れた王族の本家は「トエル・ウル・ラピュタ」。分家は「パロ・ウル・ラピュタ」です。シータ(リュシータ)が本家で、ムスカ(ロムスカ)は分家の末えいです。本家の王族は飛行石のペンダントを、分家は天空の城に関する古文書を分かち合います。

そして、飛行石の力を作用させる呪文は本家の子孫にのみ、口述によって代々伝えられていきました。

>>ムスカ大佐はジブリ屈指の悪役!ムスカの本名とラピュタの関係性も解説

>>ラピュタの飛行石ってどんな石?飛行石が持つ力や呪文を解説

天空の城ラピュタの呪文は何語なの?語源は?

引用:スタジオジブリ

ラピュタの呪文が何語なのか、語源はどこかという議論は、ネット上でもさまざまな意見があります。少ない手がかりで、文法の観点から呪文を解析しようとした例もあります。

ラピュタ語としてはっきりしている「トエルは真(まこと)、ウルは王」から「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」の呪文について考えてみましょう。

1. SOV型

名詞の前に修飾語があることから、文法的には日本語の体系と同じSOV型(主語-目的語-動詞)と推定されます。「リーテ=汝(主語)」「ラトバリタ=我を(目的語)」「ウルス=助けよ(動詞の述語)」という説です。

2. SVO型

ラピュタの舞台は欧州なので、文法的には英語やフランス語系になるSVO型(主語-動詞-目的語)と推定できる説もあります。
その場合は「リーテ=私(主語)」「ラトバリタ=請う、求める(動詞の述語)」「ウルス=助け(目的語)」となります。

ジブリから公式な発表があるわけではないので、あくまで推測の域を出ませんが、以上のような解釈もできるのではないでしょうか。

>>天空の城ラピュタの”ラピュタ”の意味は?名付けの由来やラピュタ語の語源を解説

天空の城ラピュタに出てくる呪文一覧

引用:スタジオジブリ

ここからは、天空の城ラピュタの作中に登場する呪文について紹介していきます。

天空の城ラピュタに出てくる復活の呪文:リーテ ラトバリタ ウルス アリアロス バル ネトリール

引用:スタジオジブリ

ラピュタの呪文の一つに「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」があります。意味は「我を助けよ 光よよみがえれ」です。

ものをなくしたり、病気になったりした場合の「困ったときのおまじない」として、シータは幼い頃におばあちゃんから教わりました。

シータが幽閉されたお城でこの呪文をつぶやくと、ペンダントは激しく輝きを取り戻します。そして封印されていた飛行石の力が、解放されていきました。

さらに飛行石の力によって、ロボットも覚醒してしまい、城は大混乱。飛行石からラピュタの位置を示す「聖なる光」が発せられ、物語は最後の山場へと向かいます。

天空の城ラピュタに出てくる滅びの呪文:バルス

引用:スタジオジブリ

もう一つの呪文が、かの有名な「バルス」です。

ムスカが銃の弾薬を補充するため、シータに与えた「3分間待ってやる」から65秒後に唱えられる呪文。日本全国のラピュタファンが、2chやツイッターで一斉に唱えるこの呪文はあまりにも有名です。

2013年に「天空の城ラピュタ」がテレビ放映された際、この一斉「バルス」によって2chのサーバーがダウンしました。某国からのサイバー攻撃にもダウンしなかった2chのサーバーが落ちたということで、世間では大きな話題になりました。

まさに「バルス」は「滅びの呪文」です。

>>天空の城ラピュタの「バルス」に意味や語源はある?ツイッターの「バルス祭り」も解説

天空の城ラピュタの世界で滅びの呪文があるのはラピュタを守るため?

引用:スタジオジブリ

天空の城ラピュタに滅びの呪文がある理由は、悪い人間の手でラピュタの力を利用されそうになった際にラピュタを守るためという説があります。

ラピュタの力は影響力がものすごく大きいため、その力を利用しようと考える人は善悪問わず多くいるはずです。

リスク管理という点で現代社会も同じはずで、個人情報などの重要な情報は厳重なセキュリティ対策を行います。これにはさまざまな側面があると思いますが、理由は単純に情報を漏洩させないためです。

強大な力が悪い人間の手に収まった場合、対策がなければラピュタの力を悪用されてしまう一方です

そこで、ラピュタの力を悪用されてしまったとしても、滅びの呪文を唱えることでラピュタという地を悪い人間から守れるようにという意味合いがあったのではないでしょうか。

また、復活の呪文である「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」と滅びの呪文「バルス」が対になっていることも考えられます。

悪い人間から守るための力を得るための呪文=リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール

ラピュタが悪い人間の手に落ちた際に唱えることでラピュタを守るための呪文=バルス

それぞれ意味は異なりますが、ラピュタを守るという点でそれぞれの呪文が存在しているとも考えられそうです。

天空の城ラピュタにおける滅びの呪文バルスに隠された2つの説

引用:スタジオジブリ

ラピュタでもっとも有名な呪文「バルス」。ラピュタ帝国を消滅させた呪文の解釈は、人によってさまざまです。

そこで今回は、2つの説について取り上げてみました。

滅びの呪文に隠された説1: バルスには平和の意味も含まれる?

「バルス」はラピュタ語で「閉じよ」という意味があります。飛行石の力を封印するときに使うものとして、王家の一族に代々伝承されてきました。シータとパズーがこの呪文を唱えた瞬間、ラピュタの中枢はその活動を一斉停止。聖なる光が閉じられました。

そしてネット上では「バルス」についても、元ネタや語源に関する議論が飛び交っています。中でも有名なのが、トルコ語で「平和」を意味する「バルシュ」。滅びの呪文なのに平和ってどういう意味?と不思議に思う方もいると思います。

しかし、こうは考えられないでしょうか。

飛行石の力で世界を征服しようとする争いを閉じ、平和な世界に戻そうという意味が込められている」という逆説的な解釈です。この解釈を支持するファンは多くいます。

滅びの呪文に隠された説2:宮崎駿に影響を与えた鬼才がいた?

バルスにはもう一つの説があります。それは「諸星大二郎説」です。諸星大二郎とは「西遊妖猿伝」「妖怪ハンター」などの作品を手がけた漫画家です。

知る人ぞ知る(知らない人は知らない)漫画家で、宮崎駿や高畑勲らに多大なる影響を与えました。また、手塚治虫に「彼の絵柄だけは真似できない」と言わしめた鬼才です。

「ラピュタ」制作時、諸星は月刊少年チャンピオンで「マッドメン」という作品を不定期連載していました。その「マッドメン」を、宮崎駿は絶賛していたというエピソードがあります。

作品中では「飛行機」という意味の「バルス」という言葉が使われています。

「バルス」はピジン語です。

ピジン語というのは、異なった言葉を話す者同士で、意味を共通させるために作られた言語のこと。

例えば、日本語と中国語の間でのピジン語は「ワタシ チュウゴクジン アルヨ」が有名です。

第二次世界大戦中、日本はパラオを統治しており、日本語教育も行っていました。その影響もあり、パラオでは以下のような言葉が使われています。

日本語ピジン語
ビールを飲むツカレナオス
おいしいアジダイジョウブ
混乱するアタマグルグル

「マッドメン」は、パプアニューギニアが舞台の漫画です。パプアニューギニア語で「バルス」は「ハト」(=空を飛ぶもの=飛行機)という意味です。よって「バルス」は宮崎駿が諸星大二郎をオマージュして使った言葉で、その語源はピジン語の「ハト」だと考えられます。

日本では「ハト」は平和の象徴でもあるので、最初に解説したトルコ語説もあながち間違いではないかもしれません。

こうなると本当に「アタマグルグル」になりそうです。この2つの説を掛けているとすると、やはり宮崎駿は天才だと思わずにいられません。

天空の城ラピュタの呪文番外編:非公開の呪文もあった!

引用:スタジオジブリ

「ラピュタ」が完成する前の準備稿の中にある、本編には採用されなかった呪文を、手掛かりとしているものもあります。

準備稿に書かれていた呪文というのは次の2つです。

レヂアチオ・ルント・リッナ(ものみな鎮まれ!)」

シス・テアル・ロト・リーフェリン(失われし汝、姿を現せ!)」

この2つの呪文は、龍の巣に向かってシータが唱えています。これを同じく文法的に解析すると……もう疲れてしまいますね(笑)

「ラピュタ」の準備の中では公開されなかった別のストーリーがあったなんて驚きですね。想像ですが、シータが龍の巣の嵐を鎮めようとして、タイガーモフ号のデッキに仁王立ちして叫んだのかもしれません。

文法よりも、シータの雄姿を想像するほうが、よほどワクワクするのではないでしょうか。よみがえりの呪文の意味や語源については、今だファンの中で多くの議論がなされています。

自分の好きなときにラピュタを視聴する方法

引用:スタジオジブリ

何度も見たくなるラピュタですが、地上波で放映するかどうかはテレビ局次第見たいときにすぐ見られないのが難点です。

また、ジブリ作品は動画配信されていません。

YouTubeやHuluで「ラピュタ」を検索してみましたが、作品をフルで視聴できるものはありませんでした。

そこで自分の好きなときにラピュタを見たい!という人におすすめなのが「ツタヤディスカス(TSUTAYA DISCAS)」の「宅配レンタル定額8プラン(月額2,052円)」です。

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天空の城ラピュタの呪文を読み解いてみよう!

引用:スタジオジブリ

今回は天空の城ラピュタの呪文と意味について、徹底解説しました。

劇中に出てくる呪文は次の2つです。

  1. リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール
    意味:我を助けよ 光よ よみがえれ
  2. バルス
    意味:閉じよ

語源については、トルコ語やピジン語を参考にした説などがあげられています。公式な発表ではないので、人によって考え方が異なるものです。ぜひ、あなたなりの解釈を見つけてみてください。

1986年8月2日の公開から30年以上経過しても、多くの人の心をつかむ「天空の城ラピュタ」。呪文にまつわる解釈を知ってから作品を見ると、また違った見方ができるかもしれません。

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